「帰蝶」 諸田玲子 著
「帰蝶」 諸田玲子 著
2016-2
帰蝶とは織田信長の正室、濃姫のこと。
その濃姫を主人公にした小説です。
美濃から嫁いで数年というところから物語りは始まります。
前半はあっというまに年月が過ぎますが、
本能寺の変が起こる前月から日毎の描写になります。
濃姫はほとんど史料に載っていないらしいですね。
本能寺の変の時はどこにいたのか、いつ亡くなったのか、分かってないんですよね。
それゆえかなり自由に創作できますよね。
中々おもしろかった。
なぜ光秀は本能寺の変を起こしたのか、いまだにはっきりわかってないんですよねー。
ちなみにこのお話は私が今まで読んだ中で初めての解釈でしたね。
いろいろ説があるんですよね、家康への接待に失敗したからとか、
他にも光秀野望説、秀吉黒幕説、近衛前久黒幕説などなど。
たしか昨年、長宗我部元親と親戚関係にあった石谷家に関する古文書が見つかって
四国討伐回避のためという説がいま一番有力なんでしょうかね。
そういえば秀吉が家臣の脇坂安治へ送った書状33通がたつの市で見つかって
修復・解読が終わったというニュースをほんの数日前に見ました。
信長が死んで天下取りへというところ10年間くらいの書状だそうで
手紙の中で主君であった信長を呼び捨てにしていたり、
他にも秀吉の性格が分かるような文面がいろいろあったそうです。
こういう古い文献がまた見つかれば歴史が変わるかもしれませんねー。
歴史って変わるのよね~。面白い。
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